2011年4月27日

10万人が原子力に抗議(要約)

南ドイツ新聞- 2011426 政治面
イースター(復活祭)の連休の間にドイツ全土でまた10万もの人々が原子力利用からの即撤退を求めてデモを行った。主催者側の推定では計12万人。また、約80箇所のイースター行進では、参加者はドイツに未だ保管されている米の核兵器の撤去や、リビアでの平和対話、アフガニスタンのイスラム急進勢力タリバンとの交渉などを求めた。アクションのきっかけとなったのは、特に福島の原発事故とチェルノブイリ事故後25周年である。なかでも大きなアクションはハーメルン近郊のグローンデ原子力発電所の包囲で、主催者発表によれば2万人が集まった。クリュンメル原子力発電所前では17千人が抗議し、グラーフェンラインフェルト原子力発電所付近では警察発表で15千人が集まった。

これまで政府が出しているのは脱原発レトリックに過ぎない、と反原発運動を行う
ausgestrahltは批判する。モラトリウムの後に実際に一体どれだけの原子力発電所が閉鎖されるのかはまだまったくわからない。今回の抗議イベントは、各原発所在地各地でのアクションとしてはここ数十年来で最大規模だったに違いないと主催者は語る。イースター行進全体の結果も上々だったようだ。

核廃棄物の最終貯蔵地として認可がおりているザルツギッター近郊のコンラッド銀鉱山跡地やグライフスヴァルト近郊のルブミン核廃棄物中間貯蔵施設でもこの月曜日に抗議活動があった。次は528日に20都市で反原発運動が計画され、6月の聖霊降臨節にはいくつかの原子力発電所前でブロケードが準備されている。

ドイツの教会も日本の災害を受けて、イースターの復活の喜びが人々を思いやりや支援へと導き、新たな希望を持ち一致団結して暮らすことを呼びかけた。ドイツカトリック教会は、社会や政党、宗教団体の連帯を求めている。これらの連帯は、福島の原発事故や現在進行中の課題を前に今こそ必要だろう。