Frankfurter Neue Presse - 2011年4月30日
日本人の映画監督鎌仲ひとみ氏がフランクフルトで行われた映画祭「Nippon Connection」に登場した。彼女は福島原発事故の責任は国民にもあるとする。
「今回の事故は日本国民が政府や大企業の言うことを鵜呑みにしたために起きた」と彼女は語る。監督はドキュメンタリー映画『六ヶ所村ラプソディー』で再処理工場への反対運動を撮った。「政府は原子力は安全だと言った。国民にとってはそれを信じて深く考えないことが一番楽だった」と鎌仲監督は批判する。
国民は今回の事故の状況や本当の規模についても未だに知らされていない。「害を否定する公の情報を信用する国民がいる一方で、特にインターネットが使える若い世代では自分たちこそが状況を変えなければという認識が起きている」と監督。「政府が信用できなくなり、次第にアクションや反対をし出している。」
映画を撮ることで核の問題と闘う監督は、困難な仕事状況に見舞われたことを語った。再処理工場を営む会社からは映画のためのインタビューを断られ、記者会見への参加も跳ねのけられた。「その会社では600人もの広報担当者をおいて宣伝をしている。」「日本では反原発活動家でいるのはとても難しい。私は映画を撮る。私のことを反原発活動家と気づくと、人々は私の映画を観ようとしない。だから中立に振る舞わなければならない。既に原発反対の人は本当は私の映画を観る必要はない。」
(以下、略)
http://www.fnp.de/fnp/nachrichten/kultur/in-japan-ist-es-schwierig-gegen-atomkraft-zu-sein_rmn01.c.8873129.de.html