2011年5月7日

東京電力、更なる故障:原発で電動弁に異常(要訳)

SPIEGEL ONLINE - 06.05.2011

世界でもっとも巨大な原子力発電所、柏崎刈羽で、冷却系システムの電動弁に異常があることが明らかになった。これは柏崎刈羽発電所で起きたはじめての事故ではない。

東京電力が、破損した福島第一原発の収拾に手をふさがれている一方で、別の発電設備に問題が発生したことが明らかになった。不具合があったのは、緊急時に原子炉に注水する際に重要な電動弁。この故障による放射性物質の漏れはおそらくないようだ。
東京から200kmに位置する新潟県、柏崎刈羽発電所は、全7基の原子炉を擁し、世界で最も発電容量が大きい。ただし2007M6.8の強い地震に見舞われた際、重大な事故が発生したため、現在稼動している発電設備は全てではない。当時の見出しにはこの原発事故が躍った。とりわけ放射能による汚染水が破断箇所から海に漏れ出し、さらに原子炉の外では変圧器が火災を発生。合わせて50の技術的不具合が記録され、それらを東京電力はすぐには報告しなかった。この突発事故の後、周辺住民たちは繰り返し原子力発電所の安全性に対する懸念を表明してきた。
 事故後、徐々に原子炉は系統への供給を再開し、201011月東京電力は4基目の原子炉の稼動を再開した。東京電力がこの発電所をどのように扱っていくかははっきりしない。20112月末、日本ではこの発電所で幾つかの機器の点検が不十分な状態のままにされていたとの報告(※)が公表されていた。

※は訳者による注記
     東京電力株式会社柏崎刈羽、福島第一及び福島第二原子力発電所の点検周期を超過した機器に係る報告の受領について