2011年4月24日

電力の消費者、グリーン電力供給会社に殺到(要約)

SPIEGEL ONLINE - 2011年4月23日

福島の原発事故、脱原発をめぐる議論、宣伝されるエネルギーシフト。
3月半ば以来、グリーン電力への需要が非常に高まっている。すでに数万人の消費者が電力会社を乗り換えた。特に、100%グリーン電力を供給する会社は大幅な顧客増を記録している。そうした消費者の圧倒的多数がインターネット上の比較ポータルサイトでグリーンな電力料金について情報を集めている。従来型の電力会社も、オルタナティブなエネルギーへの関心の高まりを認識している。
 
 ドイツ最大(自称)のグリーン電力供給会社、Lichtblick社は2万件の新規顧客を獲得。これは通常の同時期に比べ3倍も多い。「福島原発事故の後、最初の3週間に特に申込みが殺到しピーク時の数日は新規契約が日に1200件にまで達した。」同社は、52万件を越える一般世帯及び産業用の顧客にグリーン電力を供給している。
 競合他社のNaturstrom社も最初の3週間は週に約1万件、その後は週に5000件の顧客を獲得。Greenpeace Energy社は約6000件の顧客を獲得。総顧客数は10万件を越えている。今も週に約1000件顧客が増えているがこれは通常の同時期の5倍に相当する。
ドイツの巨大エネルギー企業で原発事業者のE.on社も、グリーン電力への関心の高まりを認識した。ただ、グリーン電力の顧客数が全体に占める割合は、1割に満たない。

比較ポータルサイトToptarifでは、電力会社を換える理由がグリーン電力の場合が、以前は40%だったが今では60%を越えた。別のサイトVerivoxでもオルタナティブな電力への需要が3月中旬以降明らかに高まり、電力会社を換えたい顧客の約90%はグリーン電力に関心を持っているという。 
グリーン電力の価格は、非常に差異があり複数の比較サイトが料金の計算シミュレーターを提供している。グリーン電力の料金設定は、古典的な従来の電力会社が提供するサービスに比べ必ずしも高くはない。